2017.07.06 Thu.

  インタビュー場所を移し、2階の社長室に通していただくと、その壁は1面が緑に覆われていた。
 「新しいことを仕掛けないとという強迫観念もある」と笑う石井直樹社長の新しい取り組みは、特許もとったこの壁面緑化の技術だった。例えば昨年のよこはまグッドバランス賞、本年度の経営者「環境」大賞受賞など、石井造園の取り組みは常に注目を集め、高い評価を受けている。
 マイナスイオンで満たされた部屋で、お話を伺った。

 

ーむしろ発注する側も、石井造園さんと情報共有することで学び、意義に気付くことがあるのではないでしょうか?
石井 私たちが「ひた走っています」と明言できるのは、石井造園が新たに始める事柄がスタンダード化し、後に業界が追従する現象が起きたりします。今は特異でも、未来に当たり前になる事柄をつくり続けるというのは、ある程度大変なことでもあります。「次の一手を模索しなければならない」、そんな強迫観念に駆られています。
 でも、未来に向けての一手を表現することで、地域の子どもの教育、環境などへの成果は結果としてついてきます。石井造園が将来に向けての一手をすることにより、行政に何らかの影響を与える、そんなフットワークの軽い町。
 政令指定都市じゃないところは別として、横浜市くらいの規模で大々的に動くとなると「石井造園の動向を見て次の一手を決める」ということがあり、ある意味リーディングカンパニー的な存在かと感じています。
ー石井造園が業務を手がけることによって環境対策が進み、「カーボンオフセット」、「サステナブル」などの意味を学んでもらえる、そんなきっかけができるんですね。
石井 環境に対する弊社の取組みを、深いところまでわかっていただいている行政関係者は、さほど多くないかもしれません。このような活動は目に見えないですしね。
 今後、自然環境に配慮されてつくられた施設、想いなどを利用者に伝えてくれる行政関係者がいてくれたら素晴らしいなと思います。
 先日、横浜市温暖化対策統括本部の方が弊社に来られ、話をする機会がありました。弊社の環境に対する取り組みの意味を理解していただき、「そういうことだったんですね」と言ってくださいました。
 さらに理想を言わせてもらうと、「エネルギーも地産地消すべき」と思っています。その理想が現実となった時、行政との協力関係は必須なんです。

ishi

ー創業50周年ということで、社長が語る想いは先代から受け継いだものですか?
石井 父の時代は高度経済成長期で、今の時代の思想との共通点は、正直難しいのではと思います。それよりも「礎を築く時代であった」と勝手に思っています。強いて共通点をあげるならば、地域に根ざした企業、地域になくてはならない企業であることでしょうか。
 私は「企業価値を上げること」が大切だと思っています。
 それが正当に評価され、実現していくことで皆に還元できるし、社会にも還元できる。そうして、幸せの共有へと繋がっていくわけです。
ー先代でないとすると、そのようなの想いはどこで培われたのですか?
石井 それはやっぱり、青年会議所。常に喧々諤々の議論で、みんなで「地域とは何だ!」とやってきたわけです。夜中の2時頃まで会議して、フラフラになって自宅に帰るくらいやってきました。
ーそのお仲間も、似た想いで地域で頑張られているんでしょうか?
石井 はい。環境大臣賞とった企業もいますし、お互いの活躍は、意識しながらですね(笑)。実は今回の環境力大賞も、きっかけは、仲間のすすめがあってです。
ー地域を自治体が「主導する」というより、企業も含めて、地域の皆さんが、率先してサステナブルな方向に導いている流れが有力なんでしょうか
石井 例えば、こういうことなんです。
 「これって素敵じゃない?」という私たちの提案が、知らない人に真似されて、実現してるように見えることはあります。たとえそれが真似であったとしても、それはそれでいい。
 例えば同じことでも、それが政策になって実現した時の広がり方は、私たちの発信力より公平に伝わったりするわけです。だから発信者が誰であれ、それならそれで「どんどんやっていこうよ」っていう考え方であり、流れでしょうね。

ishi

ーお話を聞くかぎり十分頼もしく、順調に活動されているように感じます。今後の展望をお聞かせ願えますか?
石井 青年会議所を通じて知り合った仲間たちや、仕事を通じて知り合った業者さんたちと環境力のことを共有し、志を共に、まず「ゴミをいかに減らすか」あたりから「~だよね」と共通の認識を持ちながら、明るい社会をつくっていければと思っています。
 実は弊社は「伐採材の再利用」ということで、伐採材の薪への利用をやっています。通常業務としてはリサイクル工場へ持っていき、肥料・コルクなどとして再利用されるのですが、石井造園では夏場のBBQや冬場の薪ストーブ利用者へ向けて、なんと「積み放題500円」というかたちで薪を提供しています。それはつまり、「地域の有価物CO2が削減された燃料」という意味合いです。これが常に在庫切れという人気で、薪の争奪戦がすごいんです。
 そういった地域に根ざした活動を通じて、環境経営に力を入れ、社会への発信を続けていきたいと思っています。

 

(取材:平井有太)
2017.2.22 wed.

 

▼石井造園太陽光発電所 「顔の見える電力」詳細ページはこちら
https://power.enect.jp/#/powerplantdetail?introduceid=a0b5F00000YcWipQAF


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